【講師の選び方】研修担当者なら知っておきたい講演の3つの種類。
どうもコージコーダイ(@kodai_chi_koji)です。
そもそも、講演とはなんだろう?
って考えたことがありますか?
講演依頼を受けた時に、依頼主にどんな種類の講演を希望ですか?
って聞くと、「え?」みたいな顔をされます。
それもそのはずで、講演の種類なんてものは一般的知識ではなくて、必要に応じて自分で整理してカテゴリー分けする類のものだからです。
とはいえ、多くの講演を見たり、あるいは自分自身が実施したりという経験がなければ簡単にできるものではないので、今回は私が整理している3パターンをご紹介します。
分け方を知ってもらうだけで、講演というものに対する見方が大きく変わるはずです。
そして、今後の研修や講演会の企画を考える際に役に立つと思いますのでぜひ参考にしてくださいね。
もし、この記事を読んで自分ならこういう分け方をするというのがあれば、自分なりの分け方をして判断をしてもらうのもいいと思いますよ。
目次
講演を3パターンに分けて理解
とにかく、まず3つのパターンに類型化しましょう。
- 残念系
- エンタメ系
- 役立ち系
それぞれについて、簡単に解説していきます。
残念系
残念系の中でもさらに2つのパターンに分かれます。
- 自分語り系
- うだうだ系
それぞれに分けて説明をします。
自分語り系
実はこのパターンはめちゃくちゃ多いです。
特に、自治体などが主催する講演会の講師の多くはこのカテゴリーに入ると思います。
昔、私は〜をした。
今、私は〜をしている。
などの、自分の経験をドヤ顔で話すタイプの講演です。
他の記事でも話しましたが「甘えと遠慮の世界」で講師選びをしているとこの手の講師が量産されます。
担当者が講師に対する遠慮があるから、事業の目的をしっかりと伝えきれないまま講師が話したいことを延々と話すことを容認してしまうことになるんです。
自分語り系の講師が参加者に与えられるのは「退屈で不愉快な時間」だけです。
研修の講師としては真っ先に候補から外すべき対象と言えるでしょう。
うだうだ系
「中身がない系」とも言えます。
とにかく、だらだらとそれっぽいことを話すけど最終的に何の話か要領を得ないタイプの講演をする人のことです。
結構な確率でいて、これも「甘えと遠慮の世界」と密接な関係があります。
小さなコミュニティの中で、講師を探すとちょっと変わった経験をしているというだけで白羽の矢が立つことがあります。
講師として話してもらいたいんやけど?
みたいな声を前触れもなく書けられた人が、素人同然で人前で話すとだいたいがうだうだ系になります。
4〜5人のグループでお話上手の人が、ある程度の規模の会場でお話上手かというとそう単純な話ではありません。
パブリックスピーチの技術もなければ、プレゼンの資料づくりなども学んでない人が背伸びをしてもやはり研修として成立しません。
研修の講師としては候補から外すべき対象と言えるでしょう。
エンタメ系
次はエンタメ系です。
エンタメ系の中でも大きく3つのパターンに分かれます。
- 感動系
- お笑い系
- 自己啓発系
それぞれに分けて説明します。
感動系
感動系の講師には気をつけてください。
歯に衣着せぬ言い方をするなら「詐欺師」が多い分野です。
また、研修担当者にも一定数「これでよし」と思っている人が多いからタチが悪いです。
経営者とか私学の校長とかにも一定数ファンがいます。
ネットのまとめサイトでかき集めてきたような感動話を巧みな話術でそれらしいBGMにのせて話すことで、会場の涙を誘うような講演会をします。
ただ、冷静になれば分かるんですがそれによって参加者がなにか得るものがあるかというと特に無いです。
涙を流したことでデトックス効果が・・・・?
ってそんなことのために研修をするわけではないですよね。
コアなファンが多いので、「無駄に」謝金が高かったりします。
研修の講師としては不適格ですし、いらん実績を与えると、新たな被害者を生むだけなので依頼をしないようにしましょう。
お笑い系
これについてはお笑いが目的のイベントならいいでしょう。
お笑いライブも一種の講演会と言ってもおかしくないです。
ただ、研修の目的がお笑いであることってまずないですよね。
市民参加型のイベントなどでは客寄せパンダ的に芸人さんが来たりしますが、大抵はコケるので辞めたほうがいいと私は思います。
>>>福岡市の失敗から学ぶ、市民向けSDGsイベントの作り方。
ということで、特殊な場合を除いてこちらも避けるのがいいと思います。
自己啓発系
自己啓発系は一部はお役立ち系に入るんですが、大多数はエンタメ系に分類した方がいいと私は考えています。
理由は参加者が一時的に気持ちよくなって終わるものが多いからです。
(もちろんそうじゃないものもあります)
こちらのタイプも感動系と同様に詐欺師まがいの講師が多い分野なので気をつけてください。
講師が主催するイベントに参加者が集まるような場であればそんなに問題はありませんが、たとえば公的機関が開催するような研修などでは避けたほうがいいでしょう。
役立ち系
最後は役立ち系です。
役立ち系の中でも大きく2つに分かれます。
- 自分が対象系
- 社会が対象系
それぞれに分けて説明します。
自分が対象系
これは、たとえば「ネットを使ったお金の稼ぎ方」みたいな個人の利益が中心になるものです。
悪いわけではないですが、どちらかというと講師に対して一人一人がお金を払って、参加するようなイベントによくある内容です。
だから、企業が職員全体に実施する研修や、自治体などが市民対象に実施する研修の講師としては適切ではないことがほとんどでしょう。
社会が対象系
最後は社会を対象したものです。
社会を対象にと言うと表現が固くてイメージがしにくいと思うので言い直します。
たとえば会社全体のコミュニケーションのあり方や、地域との連携の仕方とか、とにかく主語が「私」ではなくて「私たち」になるようなもののことです。
このタイプ講演のことを私は「社会課題解決型講演」と読んでいて、各種研修と非常に相性がいいものです。
>>>社会課題解決型講演って何?
公益性の高い研修をするのであれば、出来る限りこの手の講演ができる講師を選びましょう。
まとめ
冒頭でも話しましたが、必ずしもこの記事中のカテゴライズの仕方が正しいという訳ではありません。
しかし、研修を依頼するのであれば、ここでまとめたように自分の中で講演のイメージを整理しておくのがオススメです。
そうすることで、とんでもない講師にあたったり、参加者をうんざりさせるような研修にしてしまう可能性を低くすることができるからです。
また、高度なサービスを提供する講師と出会うためにも、研修担当者は適切な予算を確保して、講師に適正な価格で仕事を依頼することが大切です。
最終的に私に仕事をくださいっていう話ではなく、もちろん私もちゃんとした仕事はしていますが、
一番の目的は研修に対する世間の悪いイメージを払拭するためにこのシリーズを書いています。
世の中にはウンコみたいな講師がいっぱいいますので、一緒に淘汰していきましょう。
そして、真っ当な仕事をしている講師にちゃんと相場に基づいたお金を回してあげてください。
ぜひあなたの地域や組織で講師を依頼する時の参考にしてみてくださいね。
その他、各種研修・講演関係の記事をまとめましたのでどうぞ。
>>>【まとめ】講演・研修関係(実践者用/依頼者用)の記事【随時更新】