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2年間の海外ボランティアを終えて、私がミクロネシアから持ち帰ったもの【スピーチ原稿】

 
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上の名前がコージ、下の名前がコーダイです。 兵庫県生まれ、福岡市在住。 最近、長男が生まれてパパになりました。 暇を見つけては講演、研修の講師をしています。 人の意識を変え、国際協力の必要のない持続可能な社会にすることが目標です。
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2013年9月25日、JICAボランティア(青年海外協力隊)から帰国してすぐに、講演をした時の内容です。外交関係樹立25周年パーティーの中で、お時間をいただいて話をさせていただき、式典の共催団体でもあるNPO法人フレンド・オブ・ミクロネシアさんの会報誌(カセレリア)に後日講演内容を元に寄稿させていただきました。

この頃は講演といっても本当にスピーチしかできなかったなと振り返ると恥ずかしさが込み上げてきますが、初めての講演として、原点を忘れないためにもポストしておきます。

カセレリア 第36号 より

ここからが、寄稿した文章(講演の概要)です。


早いものでミクロネシア連邦(チューク州)から帰国して半年近くの月日が流れた。「ミクロネシアから持ち帰ったもの」というテーマで何か原稿を、とのことなので二年間の活動の総括も兼ねてここに私の感じたミクロネシアというものについて書きたい。

活動中は、生活の違いや言葉の壁にぶち当たる度にキラキラとエメラルドグリーンに輝く海を尻目に「日本に帰ればなんでもあるぞ!日本は最高の国だぞ!」なんてノスタルジックな思いに浸っていたことを思い出す。今思えばミクロネシアにいた時の私にとって日本というのは何か完全なものの象徴であるかのように神格化されていたのである。ところがいざ帰国してみて一番の気付きはチュークで得られたもののほとんどが何一つと言ってもおかしくない程ここでは得られないという現実だった。これは、今手にしているものに満足できずに他のものがよく見えるといった、隣の花は赤い現象ではなく(いや、それも多分にはあるが)、それだけで説明のつくものではなさそうである。確かに日本は物質的にはミクロネシアとは比較にならないほど恵まれている。しかし、少し見方を変えると日本はミクロネシアとは比較にならないほど貧しい。ミクロネシアでは道を歩いているだけで、そこらじゅうから声をかけられた。「ちょっと寄っていけよ。」「話でもしようぜ。」「飯くっていくか?」ここ、日本で同じことをすれば不審者扱いされてしまう。「知らない人にはついていってはいけません。」「声をかけられても無視しなさい。」昼夜を問わず、どこからともなく聞こえるウクレレと誰かの歌声。夜中でも関係なくそれは聞こえてきて、だからといって目くじらをたてて怒る人なんて一人もいなかった。むしろ、幸せそうにその音を聞いて、一緒に歌ったりなんかするステイ先のお母さんのことをふと思い出す。一方、日本で機嫌良く音をならそうものなら近所迷惑なんて言われ、挙げ句の果ては「楽器相談可」なんていう物件もあったりする。その割に深夜遅くまでヘッドホンをつけて大音量で音楽を聞いていたりするくせに。音楽っていつからヘッドホンで聞くもんになったんだろうか。なんて、なんだか寂しい気持ちになる。子どもを見ていても、ミクロネシアの子どもは実に上手に遊びを「作る」。壊れた自転車のタイヤを転がして、空いた缶に紐をつけて、あるいは道ばたの石ころに意味を見いだすのだ。さて、日本の子どもはこんなに器用に遊びを作れるのだろうか。ピカピカの自転車にまたがって近所を走り回る日本の子どもを見ていると、なんだか遊びを「与えられている」ような気がしてならない。少なくとも、裸足で山を駆け上がり、体重が倍以上もある私をひょいと引き上げるミクロネシアの子どもたちのような逞しさを感じることはない。

モノに満たされた私たちが気づく事ができないこと。そんなものをミクロネシアでは数えきれないほどもらってきた。お金を出せば大抵のものが手に入るこの日本が今必要としているもの。今最も大切にすべきものは、ミクロネシアの人々が当たり前のように持っているお金で買えない感性なのかもしれない。


ここまで。

今読むと、帰国してすぐの日本社会に戸惑っていた自分と改めて対峙することができました。内容や手法については徐々に変化をしてきてはいますが、この時の感性は自分のしていることの根底にしっかりと残っています。

自分の考えを内外に発信していくこと、残していくことの大切さを改めて実感するところです。

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上の名前がコージ、下の名前がコーダイです。 兵庫県生まれ、福岡市在住。 最近、長男が生まれてパパになりました。 暇を見つけては講演、研修の講師をしています。 人の意識を変え、国際協力の必要のない持続可能な社会にすることが目標です。
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