私たち一人一人が習慣化すればSDGsは必ず達成できる!当たり前の生活を疑うことから始めよう。
どうも「SDGsブロガー」のコージコーダイ(@kodai_chi_koji)です。
過去にSDGsについて、自分の実際の行動を元にこんな記事を書きました。
>>>実際に自分がペットボトルの使用を禁止して分かったこと【SDGs14:海の豊かさを守ろう】
この記事を書きながらほんまに実感したのは、
持続可能じゃない世の中は、私たち一人一人のフツーの生活に支えられているってことです。
隕石が落ちてくるとか、宇宙人が侵略してくるとか、そんなんじゃないんです。
いいですか、この世界を滅ぼそうとしているのは私たち自身です。
ということで、世界を持続可能にするための習慣としてSDGsを活用しましょうという記事です。
目次
手遅れになる前に
つい先日、発表されましたSDGsの2018年時点の進捗についての報告書の日本語訳がこちらです。
まずは、さらっと目を通してみてください。
※蛍光ペンは私が引いたものです。
目標1 貧困をなくそう
• 極度の貧困率は対1990年で3分の1に低下していますが、世界には極度の貧困がなかなか減らない場所がいくつかあります。1日1ドル90セント未満で暮らす人々は、極度の貧困状態にあるとみなされていますが、こうした人々は依然として7億8,300万人を数え、しかもその半数がサハラ以南アフリカ、およそ3分の1が南アジアで暮らしています。
• 2016年の推計によると、何らかの社会保障給付の対象者は世界人口の45%にすぎず、40億人が依然として保護を受けられない状態にあります。目標2 飢餓をゼロに
• 世界の飢餓は長く減少を続けてきましたが、食料不安を抱える人々の数は現在、再び増加に転じているものと見られます。栄養不良に陥っている人々の数は、主として紛争や干ばつ、気候変動関連の災害により、2015年の7億7,700万人から2016年の8億1,500万人へと増大しています。目標3 すべての人に健康と福祉を
• 全世界の5歳未満の幼児死亡率は、2000年から2016年にかけて47%低下し、5歳未満の死者数も合計で990万人から560万人へと減少しています。
• 最も大きな健康上の課題を抱える地域でも、大幅な前進が見られます。2000年以来、サハラ以南アフリカでは、妊産婦死亡率が35%、5歳未満死亡率が50%、それぞれ低下しました。
• 全世界のHIV感染率は2005年から2016年にかけ、非感染者1,000人当たり0.40人から0.26人へと低下しました。しかし、サハラ以南アフリカの出産年齢女性については、感染率が非感染者1,000人当たり2.58人と、極めて高くなっています。
• 2010年の時点で、世界人口のほぼ12%(8億人以上)は家計支出の10分の1以上を医療に費やしていますが、この割合は2000年の9.7%を上回っています。
• 2030年までに全世界でマラリアを撲滅する目処は立っていません。2016年の時点で、マラリア患者は2億1,600万人に達し、2013年の2億1,000万人を上回っています。目標4 質の高い教育をみんなに
• 幼児と思春期の子どもの過半数は、最低限の読み書き計算能力を身に着けていません。目標5 ジェンダー平等を実現しよう
• 南アジアでは、女児が子どものうちに結婚するリスクが40%以上も低下しています。
• 1日当たり平均で、女性が無償の家事や育児、介護労働に従事する時間は、男性の3倍に上ります。目標6 安全な水とトイレを世界中に
• 2015年の時点で、10人に3人が安全に管理された飲料水サービスを受けられていません。10人に6人は、安全に管理された衛生サービスを利用できない状態にあります。
• 同じく2015年の時点で、23億人が依然として、基本的な水準の衛生サービスさえ受けられず、8億9,200万人が屋外排泄を続けています。目標7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
• 後発開発途上国では、電力を利用できる国民の割合が2000年から2016年にかけ、倍以上に伸びました。
• 2016年の時点で、ほぼ10億人が電力を利用できず、毎夜を暗闇の中で過ごしていますが、そのほとんどは農村部に居住しています。目標8 働きがいも 経済成長も
• 全世界で労働生産性が上昇し、失業率は低下しています。しかし、若年失業率は成人の3倍に上ります。目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう
• 全世界の炭素強度は2000年から2015年にかけて、付加価値1ドル当たり二酸化炭素換算で0.38キログラムから0.31キログラムへと、19%の低下を示しています。目標10 人や国の不平等をなくそう
• 2010年から2016年にかけ、データが入手できる94カ国のうち60カ国で、最貧層40%の所得が国民全体の所得よりも急速に成長しています。
• 速報値によると、2017年に記録された送金総額6,130億ドルのうち、4,660億ドルは低・中所得国が送金先となっています。目標11 住み続けられるまちづくりを
• 都市住民の10人に9人は、汚染された空気を吸っています。目標12 つくる責任 つかう責任
• 2018年までに、計108カ国が持続可能な消費と生産に関する国内政策とイニシアティブを策定しています。目標13 気候変動に具体的な対策を
• 2017年の時点で、災害に起因する経済的損失は3,000億ドルを超え、近年でも稀に見る大きな損失となっていますが、その原因の1つとして、北大西洋のハリケーンによる被害が史上最大規模に達したことが挙げられます。また、ここ5年間の地球の平均気温も過去最高となっています。目標14 海の豊かさを守ろう
• 保護を受ける海洋生物多様性水域は広がりを見せており、重要な海洋生物多様性水域は2000年の30%から2018年の44%へと拡大しています。目標15 陸の豊かさも守ろう
• 地球上の植生被覆面積の約5分の1は、1999年から2013年にかけて、一貫して生産性の低下傾向を見せており、10億人以上の生活が脅かされています。目標16 平和と公正をすべての人に
• 全世界で、有罪判決を受けないまま拘束されている受刑者の割合は、過去10年間でほぼ横ばいとなっています(2003~2005年の32%に対し2014~2016年は31%)。目標17 パートナーシップで目標を達成しよう
• 2016年の時点で、固定系高速ブロードバンドを利用できる人々の割合は、開発途上国の6% に対し、先進国では24%となっています。
確かに、改善している部分もありますがほとんど改善していない問題も山積しています。
さらに、新たな問題もたくさん生じています。
もう、手遅れかもしれない。
そう思わされるようなことがたくさんあります。
少し、話を変えさせてください。
SDGsが採択される前の2012年に国連で「持続可能な開発」をテーマにした会議が開催され、各国のリーダーによるスピーチが行われました。
その時の歴史的演説により、世界一貧しい大統領として一躍有名になったムヒカ大統領の主張を今だからこそもう一度思い出してもらいたい。
もう一度聞きたいムヒカ大統領のスピーチ
By ProtoplasmaKid – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, Link
ムヒカ大統領は各国の首脳を前に以下のような演説を行いました。
この場に出席されている世界各国の代表の皆さん。ありがとうございます。
お招きいただいたブラジル国民、そして大統領に感謝します。
これまでに発言された全ての方々が表明された誠意にも大いに感謝いたします。 いち国家指導者として、貧しい人々のための取り決めづくりに仲間として共に参加することを表明いたします。しかし私たちにもいくつか声高らかに質問をすることをお許し願いたい。
今日の午後ずっと、私たちは「持続可能な開発」と「膨大な数の貧困者対策」について話し合ってきました。
けれど、私たちの本音は何でしょう? 今の開発を続けることが本当に豊かなのでしょうか?質問させてください。
もしドイツ人がひと家族ごとに持っているほどの車を、インド人もまた持つとしたら、この地球はどうなってしまうのでしょう? 私たちが呼吸できる酸素は残されるのでしょうか。もっとはっきり言いましょう。
例えば、最も裕福な西側諸国と同じようなレベルで、70億、80億の人に消費と浪費が許されるとしたら、それを支えるだけの資源が今の世界にあるのでしょうか?
それは可能なのでしょうか? それとも別の議論が必要ですか?
今のこの文明をつくったのは私たちです。
私たちは市場と競争社会から文明という落とし子を生み出し、物質面での驚異的な進歩をもたらしました。そして市場経済は市場社会をつくりだし、それを世界規模に拡大してしまいました。 いわゆるグローバリズムです。
そのグローバリズムを、私たちはコントロールできていますか?
逆にコントロールされてはいないでしょうか?こんな残酷な競争で成り立つ社会で、「みんなで世界を良くしていこう」なんて議論が、本当にできるのでしょうか?
私たちは本当に仲間なのですか?私は今回の会議を否定するために言っているのではありません。
違います。逆です。
我々が今挑戦しようとする目の前の巨大な困難は、決して環境問題ではなく、明らかに政治の問題なのです。
人類は今消費社会をコントロールできていない。
逆に人類のほうがその強力な力に支配されているのです。 我々は、開発をするためにこの地球上にやってきたのではありません。 幸せになるためにやってきたのです。人生は短く、あっという間です。
しかし、その人生こそが何より価値あるものなのです。余計なものを買うために、もっともっとと働いて人生をすり減らしているのは、消費が「社会のモーター」となっているからです。
なぜなら消費が止まれば経済がマヒしてしまい、経済がマヒすれば不況というお化けが我々の前に姿を現します。
しかし今この行き過ぎた消費主義こそが地球を傷つけ、さらなる消費を促しています。
商品の寿命を縮め、できるだけ多く売ろうとする。
今の社会は1000時間もつような電球はつくってはいけないのです。
本当は10万時間、20万時間ももつ電球はあるのに、そんなものはつくらない。なぜなら我々は、もっと働き、もっと売るために、「使い捨て文明」を支える悪循環の中にいるからです。
これは政治問題です。 我々は今までと違う文化のために闘い始めなければならない。
石器時代に戻ろうとは言っていません。
このままずるずると消費主義に支配されるわけにはいかない。 私たちが消費主義をコントロールしなければならないと言っているのです。ですから私は、これが政治問題だと言いました。
とても謙虚な思いからです。
かつての賢人たち。エピクロスやセネカ、そしてアイマラ人たちは次のように言っています。
「貧しい人とは少ししかものを持っていない人ではなく、もっともっとといくらあっても満足しない人のことだ」と。 大切なのは「考え方」です。だからこそ、みなさんと共にこの会議に参加し、国家指導者として皆さんと共に努力したいのです。
私の発言はみなさんを怒らせるかもしれない。
しかし気づかなくてはいけません。 “水問題”や”環境の危機”がことの本質ではないということです。
見直すべきは我々が築いてきた文明の在り方であり、我々の生き方です。なぜそう思うのか? 私は環境に恵まれた小さな国の代表です。
人口は300万人ほど、いや、もうちょっと320万人ほどしかいません。
けれど世界で最もおいしい牛が1300万頭、また素晴らしい羊が800万〜1000万頭。
食べ物、乳製品、そして肉の輸出国です。
国土の90%が有効に使えるほど豊かな国なのです。だからかつて私の仲間たちは8時間労働のために闘い、ついには6時間労働を勝ち取った人もいます。
しかし、そうなったら今度は仕事を2つ持つようになりました。なぜか?たくさんの支払いがあるからです。
バイクやマイカーのローンを次から次へと支払っているうちに、私のようなリウマチ持ちの老人になって人生が終わってしまう。そして自分に問いかけるのです。これが私の一生だったのかと。
私が言っているのは基本的なことです。 発展は幸せの邪魔をしてはならない。
開発は「人類の幸せ」「愛」「子育て」「友達を持つこと」 そして「必要最低限のもので満足する」ためにあるべきものなんです。なぜなら、それらこそが一番大事な宝物なのだから。
環境のために闘うのなら一番大切なのは、人類の幸せであることを忘れてはなりません。
ありがとう。
動画で見たい人のために動画も置いておきます。
どうでしょうか、この演説の中で繰り返し強調される「政治の問題」であるという主張。
SDGsについても言えると私は考えています。貧困とか、飢餓とか、不平等とか、気候変動の問題じゃないんです。
これは、政治の問題なんです。
「政治」の問題とは何か?
「政治」と耳にすると、頭に浮かぶのは「政治家」や「政治権力」などではないでしょうか?
しかし、「政治の問題」と「政治家(政治権力)の問題」は違います。
では、「政治の問題」とは何か?
政治とは「人の社会的な営み」のことです。
つまり、私たちの社会的な営み、つまりフツーの生活が問題だと言っているんです。
もっと踏み込んで言うと、
私たち「が」問題だという話です。
でも、例えば地球環境の問題を論じる時に、どこかで自然の話になっていたり、
あるいは世界の不平等を論じる時に、システムの話になっていたりしますよね。
違うんです。政治の話なんです。
つまり、私たち一人一人の起こしている問題なんです。
という事は、私たちが変わればきっと解決するんですよ。
希望が見えますね。
目標の全てに対して行動を変えてみよう
さあ、私たちの行動を変えましょう!
そのための指針として便利なもんがあるじゃないですか。
SDGsを使いましょうよ!
以下に、各目標に対して個人レベルですぐに手を出せそうなアイデアを列挙しておきます。
気軽に行動を起こす「習慣」をつけましょう!
※思いつき次第、追記していく予定です。また、こんなのあるよ! ってネタがあったらどしどし(@kodai_chi_koji)までください。随時追記していきます。
目標1
- 貧困の原因について学ぼう
- 貧困の解決のために活動している団体や人のことを調べてみよう
- 学習支援ボランティアなどに参加してみよう
目標2
- 飢餓で亡くなる人の数を定期的に調べてみよう
- 過去の飢饉や、その時の各国や組織の支援の歴史について学ぼう
- フードバンク、テーブルフォーツーなどのプログラムに参加してみよう
目標3
- たまには実家に帰ろう
- お父さんの肩を揉んでみよう
- 健康診断を受けよう
目標4
- 教育支援ボランティアなどに参加してみよう
- PTA活動などに積極的に参加しよう
- 学校の先生を支えよう
- 休みの日には近所の子どもたちを集めて勉強会をしてみよう
目標5
- あなたの職場の管理職の女性割合を調べてみよう
- トイレの表記をユニバーサルに変えよう
- 家庭の仕事の分担をしっかり話し合おう
- 気づかずに押し付けている役割、押し付けられている役割はないかチェックしよう
目標6
- トイレを使うときは次の人のことを考えよう
- シャワーは出しっ放しにしない
- 世界のトイレ事情について調べてみよう
目標7
- 利用している電力会社が再生可能エネルギーを何パーセント使っているかを確認してみよう
- 一日の消費電力を調べてみよう
- 早寝早起きをしよう
- ピカチュウと友達になろう
目標8
- サービス残業をするのをやめよう
- 職場の雇用形態を見直そう
- 地元の商店街で買い物をしてみよう
目標9
- 新しい技術(ブロックチェーンなど)の勉強をしよう
- 新規で参入しにくい産業分野はないかチェックしてみよう
- 創業塾などに足を運んでみよう
目標10
- 身近に不平等を強いられている人がいないか確認してみよう
- 自分の消費行動を見直そう
- 生産者の顔を想像してみよう
目標11
- 消防団活動に参加してみよう
- 子ども会や自治会活動に参加してみよう
- 地域で危なそうな場所がないか調べよう
目標12
- 買い物をする時に本当に必要かどうか考えてみよう
- ものを大切にしよう
- 家電を買う前にリサイクルショップをまずは覗こう
目標13
- 公共交通機関を使おう
- 夏場のネクタイを外そう
- 冷やし中華を食べよう
- 市民プールに行こう
標14
- ペットボトルの使用を控えよう
- 海水浴に行くときはゴミ袋を持って行こう
- ダイビング中に見つけたゴミは拾おう
目標15
- 庭に木を植えてみよう
- 自分の生活している地域にどうしたら動物が住めるようになるか考えてみよう
- アリを踏まずに歩こう
目標16
- 各省庁や自治体のホームページなどに公開されている情報をこまめにチェックしよう
- 今行われている戦争やその原因について調べてみよう
- 8月以外にも平和学習をしよう
目標17
- 仲間を探そう
- 関心を持っている人が集まって来そうなイベントや、祭りなどに積極的に参加しよう
- 多くの人を巻き込んで一緒に活動をしよう
まとめ
難しいことはほとんどないです。
ただ、自分たちの行動を見直すだけです。
この世界はとにかく不都合なことは考えなくていいようにできています。
それはなぜかというと、簡単な話で金にならないからです。
しかし、自分で知ろうとすればいくらでも知ることができる時代です。
SDGsが達成できるかできないか。
そのキーになっているのは人です。
もっと言えば、「あなた」であり「わたし」です。
もし、あなたが関心を持って行動を始めたならぜひ次の誰かと手を繋いでください。
そして一緒に歩み出してください。
また、その次の誰かが、新しい誰かと手を繋ぐでしょう。
それをたった七十数億回すればいいんです。
それだけで、世界は革新します。
この文章は、あなたが読むために書いた記事ではありません。
あなたが行動を始めるために書いた記事です。
なんでもいいです。
まずは、意識して行動を開始してみましょう。
ぜひ、こちらの動画もごらんください。
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