社会課題解決のための行動変容は簡単じゃない!内面から人を変える方法を具体的な事例で解説

 
この記事を書いている人 - WRITER -
上の名前がコージ、下の名前がコーダイです。 兵庫県生まれ、福岡市在住。2児の父。 人の意識を変え、国際協力の必要のない持続可能な社会にすることが目標です。
詳しいプロフィールはこちら

どうもコージコーダイ(@kodai_chi_koji)です。

みなさん、こんな言葉を聞いたことないですか?

 

「人を変えることはできない!」

「変えられるのは自分だけだ!」

 

一理ありますよね。

上の言葉をもう少し説明させてください。

 

目次

スポンサーリンク

「人を変えることはできない!」の意味

例えば、職場の上司がめっちゃムカつくとしましょう。

あなたに上司を変えられるでしょうか?

答えはきっとコレです。

 

変えられるかもしれないし、変えられないかもしれない。

 

「人を変えることはできない!」

っていうのは、つまり変えることができないんじゃなくて、

正確には「変えられるかどうか分からない」んです。

 

理由は簡単です。

意思決定権をあなたが持っていないからです。

変わるのも変わらないのも上司の一存です。

 

そうなってくると、「変えられるのは自分だけだ!」

の意味も自ずと明らかになってきますね。

 

うんうん。そうです。

あなたが意思決定権を持っているんです。

 

だから、上のような例のトラブルが会った時に、上司を変えようとするんじゃなくて、あなたが変わることの方が簡単だよ。って考え方です。

 

例えば、上司との距離を置いてみる、上司に対する見方を変えてみる、気晴らしの時間を確保するなど、様々な方法で直接的ではないけれど、ストレスを抱えている状況を解消することができるでしょう。

うーん、やっぱり一理ある気がしますね。

 

社会課題解決についてはちょっと違う

先ほど、挙げたような上司と部下の関係なら、あるいは夫婦間の問題なら、友達との関係性なら「自分が変わればいい」で解決します。

しかし、社会課題の場合はそう言うわけには行きません。

特にグローバル化が進展した現代社会において様々な課題は国境を越えてつながり合っています

国家の努力、企業の努力。

もちろん必要です。

また、国際連合をはじめ、NGOなどの国境を越えた機関の努力も必要でしょう。

 

しかし、一番必要とされているのは私たち一人一人、個人の意識変化です。

つまり、「人を変えないといけない」んです。

 

「人は変えることができない!」のか?

結論から言います。

「人は変えられます」

人は変えられるんダァァァァ!

 

この記事を読んで下さい。

読むのがめんどくさい人のために、リンク先の内容を要約すると以下のような感じです。

自分がペットボトルの使用を禁止してみたら、この社会が環境配慮行動をとろうとする人間に対して生きづらいシステムになっていることに気づいた。

つまり、フツーに生活をすることで私たちはヨクナイ行動をしてしまっている。

フツーがイイコトになるように変えていかないといけないんじゃないか。

そのためにはまずは個人が手の届く範囲のアクションをすることから始めよう。

記事をあげてから、なかなかええ反応があって複数の方から拡散していただいたんですよ。

そして、その中からこんな声が届きました。

 

「記事を読んでから買い物するときに自分の行動を見直すようになった」

「納得したから、読んですぐに“水筒を買ってきた”」

「考えたこともなかった、ちょっと反省した」

「日頃、国際協力に関わっているのに、自分自身は何も行動してなかった(行動を変えていなかった)ことに気づいた」

 

続々と変わってるやん

 

もっかい言います。

人は変えられるんダァァァァ!

 

それでは、何が人を変えるんでしょうか?

 

人を変えるために必要な3つのこと

 

実は今回はブログの記事ということで若干特殊なケースだったんですが講演や研修をしていたら「人を変える」ことは頻繁にあります。

もしくは、「人が変わる」瞬間を目撃することと言ってもいいかもしれません。

今回の「ペットボトルを禁止した」ブログ記事、そして日頃の研修などを振り返りながらここでは人を変えるために必要なことは何か3つの視点でご紹介します。

 

1つ目 自分が行動をしているかどうか(実体験)

例えば、仕事で

「机の上を整理していないと業務効率が落ちるだろう!」

と、上司から叱責されたとして、その上司の机の上がとっ散らかっていたらどうでしょうか?

 

お前がいうな!

ってなりますよね。

生まれる感情はきっと怒りでしょう。

 

そしたら、机の上がめっちゃ綺麗な上司から

「机の上を整理していないと業務効率が落ちるだろう!」

って言われたらどうでしょう?

 

できる人はいいよね…

ってなりませんか?

きっと自信を失っちゃいます。

 

そうなんです。どっちもダメなんです。

ただ正論を言うだけでは人を変えることなんてできません

 

なぜ、その人が言うのか。その必然性がいるんです。

「若いうちは大変だよな。何でもかんでも仕事押し付けられちゃって、仕事も終わらんし、机には資料が山になっちゃうし。もしかしたら、俺の時代より大変なんじゃないか?あの頃は若手がいっぱいいたけど、今は年寄りばっかりだもんな。ただ、俺がちょうどお前ぐらいの歳の時かな、当時の上司に教えてもらったんだよ。“仕事がいっぱいあるから机が散らかるんじゃない、机が散らかってるから仕事がたまるんだよ”って。それからだよ、仕事の効率が劇的に変わって会社からも評価してもらえるようになったのは。習慣の問題だから最初はしんどいかもしれんが、やってみる価値はあるぞ!」

 

自らの経験があって、その上で話をするんです。

 

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、 ほめてやらねば、人は動かじ。

ーー山本五十六

 

まさに、この「やってみせ」の部分を実体験でカバーしているかどうかが大事なんです。

行動をしたことのある人の話だから人は動けるんです。

 

あそこのオムライス美味しいらしいよ。食ったことないけど。

昨日、めちゃくちゃうまいオムライス食ってさ。あそこの店なんだよ。

 

両者は全く違いますよね。

 

ペットボトルの記事で言えば、私自身がペットボトルを無自覚に使っていたこと、そして使用を禁止してみたこと。その実体験の上で記事として発信をしたことで、多くの人の行動変容に繋がっていると考えられます。

 

2つ目 必要な知識を与えているか(ポジティブな知識)

これは私が青年海外協力隊として太平洋の島国、ミクロネシア連邦で生活をしていた時に、シニアボランティアさん(医者)から教えてもらった話なんですが、ネガティブな情報は行動変容につながらないのだそうです。

 

ミクロネシアは世界有数の肥満大国で、深刻な糖尿病を抱える人も多くいました。

じゃあ、島民が肥満のネガティブな側面を知らないのかというと、知っているんですよ。

 

「砂糖ばっかり摂取していたら糖尿病になって失明するかもしれません」

「壊疽によって、足を切り落とした人もいます」

 

だから、やめないととんでもないことになるよ!!

 

って言われてやめるならとっくにやめてます。

やめてないのは、そのネガティブなもの以上にメリットを感じているからです。

こんなネガティブな情報をどんなに発信しても意味がないんです。

※タバコなんかも同じです。タバコの有害性なんて理解していない喫煙者はいないでしょ。それでも吸うのには依存性ももちろんありますが、タバコを吸うことによって得ているものの方が大きい(と考えている)から辞めないんです。ネガティブなものにフォーカスして、辞めろ辞めろと言われるのは多くの場合、逆効果になります。

 

行動変容を後押しするためには、行動を変えることで何が変わるのか(どんな気持ちのいい未来があるのか)が示されているかと、具体的に何をすればいいのか明らかであるかがポイントになります。

 

例えば、肥満が解消された後のポジティブな情報として、

  • 階段を上がる時にめっちゃ楽になる
  • 買いたい服が買えるようになる
  • 夏の海(水着)が楽しみになる

などなど、いくらでも考えられますよね。

 

そして、その達成のために、

  • 摂取カロリーと消費カロリーのコントロールをするだけでいい
  • 一駅だけ歩いてみよう
  • エレベーター、エスカレーターを階段に変えてみる

のように具体的な手段が示されていて、比較的容易に実行可能なものであれば行動を変えることができます。

 

つまり、

簡単に実行できて、ええこともあるのん?!

そしたらやってみるわ!!

ってことですよ。

 

ペットボトルの記事で言えば、

具体的な行動が「水筒を持ち歩くこと」ですよね。

これ自体は、実行するためのハードルがそんなに高くありません。

 

そして、それによってもたらされるポジティブな成果として、

「自分たちの行動を見つめ直すことができる」

「社会にとってプラスの活動ができる」

などがあって、重い腰をあげることができるのです。

 

3つ目 相手を信じているか(自発性)

最後がこれです。

やっぱり一巡して「人は変えられない」んですよ。

 

例えば、ペットボトルの記事で言うと、

「みんな、もうペットボトルの使用はやめなさい!」

って言えないし、言うのもおかしいし、仮に言ってもやめさせることはできません。

 

なぜかというと、この記事の頭にも書いたように、

意思決定権を持つのは読んでいる人だからです。

 

やれやれって言われたら、やろうと思っててもやりたくなくなりますよね。

 

あくまで自発性を信じるしかありません。

必要な知識と、考える時間と余裕があれば人は行動を変容させることができます。

 

それで、変わらないのであれば、変えたいと思っているあなたの知識や考え方、伝え方が悪い、間違っているのかもしれません。

 

そして、行動を変えるのが「内面から」の「自発的な」ものだからこそ、表面的なアクションではなくより深く根源的な変化に繋げることができるのではないでしょうか?

 

まとめ

どうでしょうか?

簡単ではありませんが、人は変えることができるという気分になってきましたか?

 

もし、それでも変えられないと言うときは、ぜひ次のポイントを確認してください。

  • あなた自身が行動しているか
  • その考え方や知識は本当に有益であるのか
  • 相手の自主性に委ねているか

 

一人の変化で終わらせるのではなく、ぜひ多くの人を巻き込む力を身につけて、手の届く範囲から社会をどんどんよくしていきましょう。

>>>この記事の後によく読まれているのはコチラです

【タダ働きじゃない】「本当の」意味を知ればボランティアをする理由が見えてくる。

この記事を書いている人 - WRITER -
上の名前がコージ、下の名前がコーダイです。 兵庫県生まれ、福岡市在住。2児の父。 人の意識を変え、国際協力の必要のない持続可能な社会にすることが目標です。
詳しいプロフィールはこちら










Copyright© 糀広大の個人ブログ , 2024 All Rights Reserved.