【プロから学んだ】司会のコツが分かったので教えます

 
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上の名前がコージ、下の名前がコーダイです。 兵庫県生まれ、福岡市在住。2児の父。 人の意識を変え、国際協力の必要のない持続可能な社会にすることが目標です。
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司会を急に頼まれてあたふたしたことないですか?

今回は、司会のコツをプロから学んだので整理します。

目次

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苦手意識の克服のために

23日に「福岡県青少年団体連絡協議会」の50周年記念式典があり、知り合いから頼まれて司会をさせていただきました。

私の背景を先に話すと、講演の仕事やワークショップのファシリテーターの仕事としてはそれなりの回数をこなしてきて、3桁を超えたころからはそれなりにプロ意識も芽生え、(とはいえ、明確なゴールのない世界なので今も勉強中ではありますが)実施者としてだけではなく、講演やファシリテーションをこれからしたいという人の指導者として、育成側に立つことも増えてきました。

が、しかし!

司会には若干の苦手意識があったのです。それもそのはず、そんなに経験がないんですよ。そりゃ結婚式の二次会とか学生時代のイベントとかまでカウントすればある程度ありますけど。まともな司会と呼べる仕事をしたのは、記憶にある限りでは今回を除いたら1回だけです。

それもなかなかの大きな箱で、もう2年前でしょうか「青年海外協力隊50周年記念式典in福岡」の司会をさせていただきました。これはその時JICAの国内事業に関わっていたため、仕事としてしなければいけなかっただけの話です。

しかし、これがうまくいかなかった。もちろん終わった後は社交辞令もあり「よかったよ」とは言ってもらえましたが、少なくとも、自己評価では散々でした。もう心はズタボロです。

そして、何よりもしんどかったのは振り返りたくても振り返られない。あまりに司会についての知識が乏しすぎて何がダメだったのかすら分からなかったのです。

だから、今回のお願いをされた時に「できるだろうか」と不安ながらも「チャンスかな」と思って引き受けさせていただきました。一人だったら断ろうと思ったんですが、司会の仕事をしているプロの方と二人でということだったので勉強のためにも引き受けさせていただきました。

司会は打ち合わせが9割

司会の三日ほど前に打ち合わせをさせていただいたのですが、その時のプロの方の打ち合わせ方法にびっくりしました。

依頼元から司会原稿を用意してもらっていたので、それに沿って確認をしていったのですが、原稿を読みながら次々に突っ込んでいきます。

「ここで一言添えましょうか?」

「この表現は変更できますか?」

とにかく、プロの方と打ち合わせをしていると当日の様子が目の前に浮かんでくるのです。

私の目から見ると一見完璧に見える司会の原稿ですが、プロのツッコミにしたがって細かい動きをイメージしていくとどんどん足りない部分が見えてきます。

そして、気づきました。

プロは原稿をほとんど読んでいない

原稿を読んでいないからこそ、頭の中で描く当日の進行イメージと手元の原稿とを比較しながら様々な指摘ができるのです。

司会原稿はいらない?!

原稿があると安心するかもしれません、しかし、ちょっと原稿って何かを考えてみましょう。原稿って書いた人が「作文」しているわけですよね。ここがトラップです。

問題は二つ。

・「書き言葉」である

作文された文章は「書き言葉」です。それに対して司会が扱うのは「話し言葉」です。

・書いている人が司会をするわけじゃない

書いている人は大抵の場合、式典の担当者です。だから、式全体のイメージは持っているのですが、司会をする訳ではありません。

つまり、「書き言葉」と「誰かの書いた文章」という二つのギャップを抱えているのが依頼元から用意される「司会原稿」だということです。

誰しも、見えているものには引きずられますよね。だから、ギャップを抱えたままの司会原稿を見ることは非常に危ういのです。

プロの司会者のボソッと呟いた一言を私は聞き逃しませんでした。

「原稿はいらない、式次第だけで打ち合わせがしたい」

かっこいい。

しかし、プロフェッショナルだからこそ言えるし、かっこいいセリフです。

司会をするのはプロだけではないですよね。少なくとも私には式次第だけで展開するほどの経験値はありませんし、多分ここを見にくるような人はみなさんそうでしょう。

だから、プロの仕事から一般ピーポーにもできる司会準備について考えましたのでここでご紹介します。

司会原稿は全て書き直せ

ただ書き直すだけでは結局自分の独りよがりな文章になります。だから、次のような手順をおすすめします。

まずは、もらった原稿を声に出して読んでみましょう。

動線なども意識しながら読みます。一番大切なのは本番と同じような声量とペースで声に出すことです。すると読みにくい部分や、くどい言い回しなどに気づけるはずです。おかしいなと思うところは適宜読み直しながら、通しで最後まで読みます。

その際、録音をしましょう。

ボイスレコーダーなどなくても、スマホがあるなら録音アプリは簡単に見つけられます。

そして、聴きながら書き直しましょう。

原稿にちまちまとメモのような書き方ではなく、「新規で」書き直すことをオススメします。すると自分の話し言葉で当日のシナリオを作ることができます。

シナリオを書けない部分もある

司会はほとんど打ち合わせで決まります。というのは、ほとんどが予定調和の世界だからです。

しかし、実際は若干ですが、そうではない部分が出てきますよね。講演などを挟んで、司会に戻るときに添える一言や、会場へのインタビューなど、その場で対応を迫られる部分もあります。

これについての準備はどうすればいいのか、これも今回プロの司会者の動きから学びました。

とにかく、式典が始まる前に、主催者、来賓、受賞者、講演者など、名前を呼んだり声をかける人のところを回ります。挨拶をしたり、話をしたり、打ち合わせをしたりですね。ものすごくせわしなく動きまわります。

人間関係を作るわけですね。

事前に話をしていれば、講演がある場合、講演の内容もある程度掴めますし、仮にインタビューを挟むような式典の場合は、誰に話を振れば場が盛り上がるかなどについても分かりますよね。

どうしても苦手なら、出来レース感は少しでてしまうかもしれませんが、事前にインタビュー内容などについて打ち合わせをしておくこともできるでしょう。

まとめ

司会とは何か。

それを考えながらもう一度上の文章を呼んでもらえるとより理解を深めてもらえると思います。

司会は、参加者が会場に入ってから、出るまでを気持ちよく過ごさせるためのコンシェルジュのような仕事です。そのためには、誰よりもイベントや式典の内容や進行を把握しておかなければなりません。

上に書いたようなテクニックがそれを補うことはできますが、一番大切なのはホスト(主催者)以上にそのイベントや式典への愛情を持てるかどうかだなと、プロと一緒に働かせてもらい、その仕事っぷりを間近で見させてもらって何よりも強く感じました。むしろ、その意識がなければ上のようなテクニックを用いることができません。イベント成功させたいと強く思えるから、事前の準備や当日の始まる直前まで極限まで時間を割いて打ち合わせができます。

そして、その気持ちは当日の司会者の「声」にそのまま現れるのです。

どうですか?あなたには司会ができそうですか?

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